南アルプス縦走・その2。

8月12日。南アルプス縦走の2日目。
夜中にテントから顔を出すと、満点の星空の中に大きな雲の塊があり、
その中でひっきりなしに稲光がしていて、ちょっと怖い・・・。
AM4:00に起きると、晴れているものの、前日以上の強風。



直接風がテントに当たってる人たちは、眠れたのだろうか・・・?
この強風の中で北岳山頂に向うのはちょっと怖いなと思いながら、ゆっくり朝食。
パッキングを済ませ、いざ出発。
この日は、北岳間ノ岳~西農鳥岳と進み、農鳥小屋でテント泊の予定です。



が、この時間になると既に濃いガスに覆われてました。
それでも山頂に向け登頂開始。



真っ白やん・・・。



暫く歩き、北岳山頂に到着。
ちなみに富士山に継ぐ、日本で2番目に高い山で、標高3193m。
ご覧の通りガスで真っ白なので、展望はゼロ。
ちょっと休憩して出発。



辛うじて道は見える。



北岳山荘に到着。
目の前まで来ないと、ガスが濃過ぎて気が付かなかった。
体が冷えたので、コーヒーを沸かして温まります。
歩き出すと雨が落ちて来ました。
天気は残念ですが、こう言う天気になると・・・、



はい。雷鳥が出て来ます。
親子で3匹見掛けました。



暫く歩き、中白峰山に到着。
ここも標高3055mありますが、北岳間ノ岳の間の小ピークと分類され、
日本の3000m峰21座からは除外されています。



更に歩き、間ノ岳に到着。
日本で4番目に高い山で、標高3190m。
真っ白ですが、夕方じゃないです。まだAM9:30です。
ちょっと休憩して、農鳥方面に下って行きます。



農鳥方面に入った途端に、物凄い数の案内表示が・・・。



雨は強くなったり弱くなったりですが、天候は一向に回復しません。
歩きながら、このままテント泊にするか小屋泊に変更するか考えます。
山岳テントに濡れたカッパとザックカバーを入れて過ごすのは、ちょっと憂鬱。
小屋なら乾燥室もあるだろうし、空いてたら小屋泊に変更するか・・・。
農鳥小屋手前で、小屋のおっちゃんと遭遇。
聞くと空きは充分あるとの事なので、もう小屋泊に変更です。



・・・OH。・・・いい雰囲気。
受付をカタカナで書くと、こんなに怖いんだ・・・。
小屋の人に受付をしてもらい、中へ案内してもらいます。



・・・うん、乾燥室なんて無いね。そもそも電気が無いね。
テント泊のつもりだったので、食料もシュラフもあるので、完全素泊まり。
8000円の所が4500円まで安くなってラッキー。
小屋はかなり年季が入ってますが、おっちゃんも小屋の人も良い人です。
水もお湯もくれるし、コーヒーと紅茶は飲み放題。
でもせっかくなので、南アルプス天然水を汲みに行きます。



外に出ると、トイレがありました。
板に穴が開いていて、その穴に斜めに板が敷いてあり、
落とした便はそのまま野に還ると言う、非常にシンプル且つ大胆。
小屋の人曰く、農鳥の核心部だそう・・・。

ここから水場までは往復30分。



結構な急坂ですが、道中は花が沢山。



南アルプス天然水採取場着。
・・・うん、大丈夫。トイレからは結構南にある。
天然水を汲み、小屋に戻って昼食。



雨も落ち着いた事だし、身軽になって西農鳥岳へ出発。





西農鳥岳到着。強風で寒い!



標高3051mで、日本で15番目に高い山。
ちなみに、白根三山は、北岳間ノ岳と、この先の農鳥岳の事ですが、
標高では西農鳥岳の方が高く、3000m峰としては西農鳥岳を指すようです。
農鳥岳まで足を伸ばしたかったのですが、この天気では仕方ない。
寒いので下山して行きます。



弱まってた雨が強くなたり、また弱くなったりしながら、小屋へ帰還。
出掛けてる間に、小屋は一杯になっていました。



戻ると同時に、ようやく晴れて来ました。
せっかくなので、濡れたテントを干しつつ、外でコーヒーを満喫。



全く姿を拝めなかった間ノ岳も、雲の隙間から見えました。
テントが乾いたら小屋に戻って、周りの人達と暫く談笑。



宿泊客の人数もほぼ確定したようで、
この日は一人布団一枚のスペースでも余裕があるくらい。
夕食前にはみんな布団を敷き、横になってました。



食事付きの宿泊客が食堂に行ってる間に、自炊組は夕食の準備。
あんまり美味しくなかったけど、小屋の食事もそれなりだったようで・・・。
小屋の中には電気が無いので、暗くなると共におのずと就寝。

続く。