新規導入チェーンルブ。

先日ちょこっと触れた件。
タイトル通り、この度チェーンルブを変えてみました。
 
チェーンルブを変えるに至っては、理由がいくつか。
1.使っていたルブが無くなった。
  新しく買うなら、別の物を試してみたくなるのも、男の性。
2.今までのチェーンルブに、少し問題が。
  これは後で触れます。
3.岡山国際サーキットを走る事になった。
  ちょっと問題のあるルブのままで走るのは、気持ち的にもすっきりしないので。
 
以上の理由から、新規にチェーンルブを導入する事になりました。
 
まず、私は1年ちょっと前はまったくルブには拘りがありませんでした。
もちろん、年中チェーン・スプロケはドロドロです。
そんな時、ひょんな事から綺麗なチェーン周りに目覚め、
まずはルブを変えてみました。
 
最初に導入したのは、こちら。
 

 
EKチェーンとelfの共同開発のチェーンルブ。
とりあえずクリアーの文字に惹かれて買ったのですが、もう大変でした。
ホイールがチェーンの反対側まで、飛び散ったルブでべちゃべちゃに・・・。
ルブでジャケットが汚れそうです。
 
こいつはイカンと、すぐに変わりのものを導入。
それがこちら。
 

 
ナノテックシステムズのドライチェーンルブ。
これは十六夜さんに教えてもらって買ったのですが、画期的でした。
完全にクリアーな上に、まったく飛び散らない。
チェーンに吹き付けると、数分で完全硬化します。
これを気に入って、無くなるまで使ってました。
 
では、何が問題か?
まずは、これを見て下さい。
 

 
解りますか?
スプロケ接触する所以外に付いたルブが、こってり厚くなっているでしょう?
それもその筈。
接触する部分は次第に削れて無くなりますが、接触しない部分は何時までもそのまま。
その上に、メンテナンスの度に新たにルブを吹き付けるもんだから、
Oリング周辺が、完全に層になって固まってます。
これが原因で、フリクションロスがかなり出て来ました。
 
これはひとえに私の使い方が悪かった為。
ルブはOリングの辺りには吹かず、
丁寧にローラー・ブッシュの所だけを吹けば良い話。
説明書通りに適当に吹き付けたもんだから、
Oリング周辺まで入り込んでしまいました。
おまけに、毎回古いルブをクリーナーで完全に取り除かなかったので、
こんな状態に。
このナノテックシステムズのルブを使ってる人は、注油場所に注意ですよ。
 
さて、こうなってはもうどうしようもありません。
とりあえず、固まったルブを取り除いていきます。
 

 
盆休みの真昼間に、2時間掛けて、カッターとブラシで取り除きました。
ですが、Oリングの所は無理。
この上に、前のelfのルブを吹き付けておきます。
これは、取りきれなかったルブの間にelfのルブが入り込んで、
残りのルブが遠心力で飛んでいくのを期待して。
この状態で岡山国際を走ってきました。
 
さて、こんな事をしつつ、新たなルブも探していました。
ナノテックの物が固まらない感じのものがあれば、理想です。
で、発見したのがこちら。
 

 
WURTH(ウルト) HHS DRYLUBE
チェーン用乾式潤滑剤
 浸透性に非常に優れたドライタイプのチェーン潤滑剤。
 PTFE を配合しているため潤滑性能のみならず、
チェーンのO リング、X リングを痛めません。
 ノンシリコン
 ベースオイル:ワックス
 添加剤:PTFE
 耐熱温度:-30~+100℃(瞬間+180℃)
 
カタログスペックはこんな感じ。
ベースはワックス素材のようです。
 
実はこれ、ぐぅふぃさんに教えてもらった物。
見た時から、気になってたんです。
これをショップで探したのですが何処にも無く、結局ネットで購入。
 
では、まず実験を。
アルミの板に3種類のルブを吹き付けてみます。
 

 
左からelf・ナノテックシステムズ・ウルトの順。
見ての通り、ナノテックは完全にクリアーで、elfが少し黄色。
ウルスは薄っすら白っぽいです。
十数分乾かし、この上に紙くずを撒いてみます。
 

 
これを軽く払うと、こんな感じに。
 

 
一番左のelfはびっしり紙くずが付きます。
ウルトはまったく付きません。
ナノテックは少し付きましたが、
これはちょっと乾かす時間が足りなかった為でしょう。
 
ウルトは吹き付けると、あっという間に広がって、すぐに乾きます。
乾いた面を触ってみると、薄っすらワックスっぽさがあるものの、
ほとんど手に付きません。
 
これは期待出来ます。
早速、古いルブを掃除して、ウルトを注油します。
 

 
注油して余分な物を拭き取ると、こんな感じ。
ほとんど白さは感じません。クリアーと言って良いでしょう。
 
この状態で先日の神戸オフ会に参加して来ました。
帰って来てホイールを見てみても、ほとんど飛び散った様子もありません。
 
では、3種のインプレを。
解りやすく、グラフにしてみました。
 
まずはelf。
 

 
特筆すべきは、フリクションロスの少なさと、購入のし易さ。
ただ、飛散性が大減点です。
 
つづいて、ナノテックシステムズ。
 

 
クリアー感と集塵性・飛散性がずば抜けてます。
使い方に寄っては、フリクションロスが大きいのが難点。
 
最後にウルト。
 

 
見る限り、あまり特徴の無い、無難な評価に。
唯一の難点は、入手し難い事ですかね?
集塵性を4にしたのは、埃だったら少し付きそうだったから。
でも、埃も付き難く、飛散もし難く、硬化もしないので、
3種の中では一番メンテナンス性が高いかも。
 

 
さて、素人なりにインプレしてみましたが、如何でしょうか?
私的に、ウルトのルブは、かなり好印象です。
 
ちなみに、このウルトのチェーンルブは、
アサカワスピードやドゥカティ鈴鹿で絶賛されてたそうです。
 
 
今回、センスタを立ててタイヤを回して、それをフリクションロスと言っていますが、
本来はちょっと違う気がします。
ですが、他に良い言い方も思い付かないので、ニュアンスで受け止めて下さい。
また、古いナノテックのルブがOリングに入ったのは、取るのは不可能だった為、
実際のウルトのフリクションロスの評価は、もう少し上かもしれません。