シングルシートカバー製作記・フィッティング編。
さあ!シングルシートカバーの製作記も、いよいよ佳境。
難しいウンチクは、昨日まで。
今日の工程は、ただただ面倒臭い作業です。
まずは、前回までに出来上がった製品の、要らない部分をカット。
これは会社でグラインダーを使ってカット。
FRPはカットする時、独特な匂いがします。
会社でカットしていて他から苦情が来たので、奥の人気の無い所で作業。
次に、取付金具を準備。
画像のように、ホームセンターで仕入れた金具を加工。
金具は純正部品を取り寄せられたら早いのですが、
純正のシートはASSYでしか売ってなく、仕方なく自分で作ります。
まぁ、元々純正では寸法が合わないんですけどね。
で、これがもう、大変でした。
素材は鉄なので、グラインダーに鉄切断用の歯を付けて、要らない部分をカットするのですが、
もう、火花出まくり!
危なくて写真どころではありません!
大まかにカットして、後はベルトサンダーで削り込み、ボール盤で穴開け。
必要な数を揃えるのに、昼休みで実に2週間も掛かりました。
これを、大まかにカットしたインナーパーツに取り付け。
テール部分の棒は、外径10mmのパイプの内部に、5/16・18mmのインチボルトを挿し込んで取り付け。
これを実車に取り付けてみます。
ここである程度の位置調節をします。
OKなら、これに内側の小物入れの蓋等を付けます。
外側のカバー部分は、傷が付かないように保護。
いよいよ、インナーとカバーを固定していきます。
下の画像は、自分用のサンプル品なので、保護テープは貼ってません。
付けては削り、調節してまた付けては削り・・・、何度も何度も。
位置調節が出来たら、インナーパーツをバイクに付けた状態で、エポキシボンドを点付けし、
上からカバーを被せます。
ミリ単位で位置調節したら、テープなどで固定し、エポキシが固まるまで待ちます。
小一時間後、エポキシが固まったら、仮々固定終了。
仮固定・本固定の前に、成型時に出来た歪みを修正します。
鉄板で挟み込み、歪み修正。このまま仮固定へ。金具は外しておきます。
固定はFRPでします。
まず、仮固定。インナーとカバーの隙間に、縦繊維だけのFRPマットを押し込みます。
このほうが、普通のマット状態より馴染みやすいです。
隙間を埋めた状態で、一日乾燥。
固まったら金具を外し、本固定へ。
帯状に切ったマットを繋ぎ目にしっかり張り付け、固定終了。
一日乾燥後、はみ出した部分をペーパー掛け。
金具を付けて、位置調節。
歪み修正で、数mmは位置がずれてしまうので、微調整が必要です。
金具を削ったり、ワッシャーを噛ませて高さ調節。
OKなら保護テープを取り、表面研磨。
どうしても外す際に出来てしまう傷を、耐水ペーパーで消していきます。
ゲルコートは柔らかいので、すぐ消えます。
その分、傷も付きやすいのですが。
だから塗装が必要なのですよ。
#600~#2000まで研磨し、コンパウンドで磨きます。
再度金具を付けて、最終位置調節をして、表面の汚れを拭き取りワックス掛け。
そして、梱包して、あなたの元へ。
と、まぁこんな感じの製作でした。
材料費・十ウン万円。
製作時間・200時間強。
悪臭・騒音で近所迷惑になる事、毎週末。
昼休みが無い事、ほぼ3ヶ月。
はっきり言って、素人工作です。
でも間違い無く、丹精込めて作りました。
自分でも、製作中によく倒れなかったと思います。
興味無い人には、まったく必要の無い物だと思います。
FZ1がツアラー志向の人にも、ちょっと路線が違うと思います。
でも中には、ちょっとした小物入れさえあれば良い、という人もいると思います。
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