登山靴ソール交換&買い替え・その2。

ちょっと間が開きましたが、登山靴のソール交換&買い替えの続き。



2016年4月にソールを張り替えた、ザンバランのペルモ。
アルパイン系のソールは岩場でしっかりグリップし、好印象。
が!ソールの減りが早い!あまりにも早い!

前回、少し早めにソールを張り替えたのは、
その年の盆に北アルプス縦走を計画していたから。
それも黒部五郎岳鷲羽岳水晶岳~雲ノ平~薬師岳と言う、
土と小石ばかりで、危険な岩場はほぼ無い、
ハイキングシューズでも行けそうな所。
そのルートを5日間歩いただけで、もうそろそろ次のソール交換を・・・、
と言う状態になってしまいました。

いやいやいや!早過ぎるでしょ。

北アルプスまでに1泊を2回程履いているとは言え、それもほぼ土の所。
2017年は北海道ツーリングやら骨折やらで、ほとんどこの靴の出番は無し。



そして今年の南アルプスで、完全に終了しました。

どんだけ減りが早いんだ・・・。

でもまぁ減ってしまったのは仕方ない。
では、これをどうするか?
上物はまだまだ大丈夫でも、ソール交換は気が進まない。
ソールと一緒にヘリゴムの交換も必要だし、
そもそも変形してしまった爪先を元に戻せるか不明。
そんな状態で2万円も出して2回目のソール交換をする気にはなれませんでした。

と言う訳で、縦走用の登山靴を買い替えです。
ザンバランの物を暫く履いていて、思った事は・・・、
もう少し軽い靴が欲しい。
ペルモはオールレザーの、ちょっと重い昔ながらのスタイルの靴。
それにセミワンタッチアイゼン対応のコバ、ハイキング用のソールと言う、
今から考えると、ちょっと何処を目指してるのか分からない靴でした。
それに途中からアルパイン系のソールを入れたもんだから、余計変な感じに。

バイク乗りの方に分かりやすく説明すると、
レトロな空冷リッターバイクに、何故か最新のリアサスが組んであり、
でもタイヤはツーリングタイヤだったんだけど、
ショップにタイヤ交換を依頼したらハイグリップタイヤ入れられちゃった、って感じ。

新しい登山靴の希望は、軽くて、テント泊縦走に耐えられる事。
雪山は行かないので、ソール交換の高いコバ付きは避けたい。

何件かショップを回って見ましたが、
軽いとなると、岩をメインとした、クライミングゾーン&コバの付いたアルパイン系。
縦走となると、しっかりした重いレザーの重登山靴。
と言う2択になります。
結局そうなるか・・・。軽い重登山靴なんて無いんですよね・・・。
色々履き比べて、候補を幾つか上げました。

まずは、軽さ重視のシリオ P.F.430。


縦走もこなす靴でありながら、560gと言う脅威の軽さ。
履き心地もしっとりしていて、歩いたら笑えて来るくらい軽い。3万1320円。

続いて、軽さ&岩場重視のサレワ クロウ。


ミドルカットの靴で、クライミングゾーン&コバの付いた岩系。
カッチリした履き心地で、660gと軽い。3万4560円。

続いて、岩場重視のスカルパ クリスタロ。



かなりカッチリした履き心地で、コバは付いていない。
800gと軽量とは言えないが、2万7千円と他よりかなり安い。

最後に、縦走用のローバー ティカム2。



レザーにハイキング用のソールを付けた、最新モデル。
程よいフィット感で、当然コバ無し。
レザーなので重い820g、4万2120円と一番高い。

この4点で考えます。
まず、一度は超軽いシリオ430にしようかとも思いましたが、
これは手持ちの日帰り用シリオ46と被る。
シリオの2~3桁の数字は、最初の文字が対応山域を示していて、
小さい方から大きい方へ、段々と高いハードな山用となります。
今使っている46と430を比べると、若干430の方がハード寄りではあるものの、
ほぼ一緒のクラスなので、縦走用として買い換えるのはちょっと違う。
むしろ、46がダメになったら、これに買い換えるべきかも。

続いて、サレワ クロウ。
カッチリしてて軽くて良いのですが、やっぱり縦走用じゃない。
それにちょっと足に当たって痛くなりそうな所もあった。
北アルプスの岩場専用には、面白そうな靴でしたが。

続いて、スカルパ クリスタロ。
軽くは無いけど、縦走には耐えそう。安いし。
ただし、スカルパを選んで、後に足が痛くなったと言う事例が多数あり。

最後に、ローバー ティカム2。
実は大本命で、履き心地最高。見た目も最高。
ただ重い高いのと、ハイキング用ソールが気になる。

クリスタロとティカム2で悩んだので、片足ずつ履いて歩いてみます。
すると結果は明らか。ティカム2に軍配です。
岩系の靴はソールが真っ直ぐで、一歩一歩ベタベタと歩く感じ。
一方縦走用はソールが湾曲していて、コロンコロンと次の一歩が出る。
岩に強いのは魅力だけど、それが必要な岩場なんて、私の用途の2~3%くらい?
それ以外の97~98%は土・小石・根っこの道です。
それならば、その大部分に合った靴を選ぶべき。
と言う事で、重い高いけど、ローバーのティカム2に決定です。







2足を比べると、新しいティカム2の方が若干ハイカット。



ソールは全く違う。
ティカム2は、ペルモの元々のソールより、更にハイキング寄り。
モデルチェンジ前のソールは、もう少しトレッキング寄りでした。



重量の実測は、ペルモが902g。



ティカム2は873g。30gほど軽くなった。
ちなみに、このティカム2はノーマル木型。
日本ではローバーの登山靴は、幅広のWXLを選ぶ人が多いのですが、
私が履いた所、このWXLより細いノーマル木型でしっくり来ました。
ちなみにティカム2にはノーマル木型モデルとWXLモデルの両方があります。

で、早速その新しい登山靴を試して来ました。
まず向ったのは、記事にもした雪彦山
ここは関西の日帰り低山の中でも岩が多い所。
日帰り装備で登ってみた所、問題無し。
ティカム2は爪先が丸くなっているので、さすがにクライミングゾーンのある靴ほど、
しっかり岩をグリップしてくれる感じは薄いですが、気を付ければ大丈夫。
それにこの雪彦山でさえ、岩場は5%以下ですし。

続いて、テント装備で大峰山
ここは岩の全く無い土根っこの山。(修験道には岩はあります。)
試して見たところ、何て歩きやすいんだ。
ペルモの元のソールの時はまだしも、交換後のソールはクッション性が薄く、
長距離歩くと親指側の足の裏が痛くなっていました。
このティカム2はクッション性も良く、2日間14時間歩いても痛みはありません。
まぁ、クッション性が薄い分、岩の感触は分かりやすかったんですけど。

ティカム2は甲の部分で一旦紐をロック出来たり、
シューレースにベアリングが入っていて、横にずれて紐が切れ難くなっていたりで、
お高いのですが、最新の技術が投入されているので、その価値はありそうです。



まだまだ2回しか履いていないのですが、
今まで履いた4足の中でも、一番ベストな物を選べた気がします。
これから長い相棒になりそうな予感。